W杯南米予選ブラジル戦

2004年11月17日16時より首都のキトでサッカーW杯南米予選エクアドルVSブラジル戦が開催された。エクアドルは4年前、同じくW杯予選のホームゲームでブラジルに勝った事がある。それがブラジルに対する唯一の白星。試合前エクアドルは10チーム中4位か5位。W杯へ進むには是非とも勝ちたい試合だ。

16:00が私の職場の定時なのだが試合当日その時間に私が帰ろうとしたら全ての事務所のドアが閉められ人の気配が無い。翌日聞いたら全員サッカーを見るために15:00で帰ったらしい。勿論無断ではなく職場の許可を取ってだ。サッカー観戦で早退の許可が出る社会。それがエクアドル!

職場近くから乗ったバスを市中心部で降りると電器屋の前に人だかりができている。彼らの視線の先にあるのは勿論、テレビのサッカー中継!ブラジル戦だからかいつもより人が多かった。

試合は前半からエクアドルペース。後半エクアドルが勝ち越しゴールを決め1-0で勝利!ブラジルは前半いくつか見せ場を作ったものの後半は選手の足が止まり見せ場を作れず。パスが全く繋がらなかったり誰もいない所へクリアーボールを出したりブラジルらしからぬサッカーであった。

これもエクアドルの作戦が功を奏したおかげだ。試合を行うキトは標高2800メートルとアンデス地方に属している。しかし、相手チームがキャンプ地として提供されるのは標高0メートルに近い海岸地方の町グアヤキル。相手チームが現地に慣れる為に数日前に着いたとしてもキトへ行くのは試合当日。そりゃ後半になれば足が止まって当たり前だよね。姑息なのかそれとも地の利を生かした戦術なのか。日本人的考え方だと前者だが後者の方が世界的には一般的なのだろう。でもこんな手を使って南米予選を勝ち上がってもホームゲームの無い本番では通用しないと思われ・・・それで良いのかエクアドル?

これでエクアドルは3位に浮上。半分以上試合を消化したもののブラジルとアルゼンチンは別格として他のチームとの勝ち点差は殆ど無くまだまだわからない状況である。次回は2005年3月にウルグアイと対戦する。

※南米予選4位までW杯出場。5位はオセアニア地区代表とのプレーオフに進む

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