出国

グアヤキルの夜景 不便なキトの空港から国際便で飛ぶのは二回目。もしかしたらこれが最後かもしれない。荷物検査でピンセットを没収され、これは危ないから持ち込み不可だという説明にそれならそのピンセットで俺を殺してみろと抗議するも相変わらず要領を得ない説明に腹を立てもういいやと搭乗口に到着したのは出発の二時間以上前。

 文庫本を読んだり、二年間のことやこれから行くチリのことを考えたりして暇な時間を過ごす。そしてゆっくりと時間は流れ、やっと離陸。細長いキトの夜景が後方に消えるまでじっと眺めていた。

 飛行機は飛び立って三十分ほどでキトより南西約四百キロの港町グアヤキルに着陸する。ここを飛び立てば次はもうチリだ。ターミナルビルを見ながら、おいらがこの国に来た意味がどれ位あったのか考えた。

 しかし、答は出ない。これでエクアドルが最後になるのか、それともまた来るのか頭をよぎる。十年以上経ってこの国がどうなっているのか再び見たい気もするが、生活に悩殺されて来られないような気もする。なんて考えていたら突如、睡魔が私を襲い意識を失う。

 そして飛行機は寝息を立て始めた私を連れて暗い空へ飛び立った。

Gracias por todos. No me olvildaré esa experencia.
Sin embargo, nunca viviré este pais, si no solucionará muchas contraducciones.
Ojalá que mejore Ecuador.
Hasta la vista!

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