エクアドルの健康保険制度

エクアドルの健康保険現地語学訓練時に聞いたエクアドルの健康保険について書く。

わかり易いように図を作成した。ここか右の画像をクリックすると拡大されるので見て欲しい。

決まりとしてはエクアドルの労働者は全員国の健康保険に入らなければならない。保険料は給料の8%。雇用主は更に9%国に納める。この保険料を基にしてIESS(国の機関)が公立病院を運営している。公立病院では原則無料で診察を受ける事ができる。

しかし、現実には後述の理由によりうまく機能していないようだ。まず一番の問題は汚職が多い事。そのため病院にお金が十分に流れず医者・医薬品など診療に必要なものが不足している。無料をうたっているが薬は自分で買わなければいけない場合もあるようだ。また健康保険は公立病院でしか使用できず私立の病院へ行く場合は高い診療費を全額払わなければならない。だから設備の劣る公立病院にいつも長い行列ができている。

日本であれば自己負担が2割、3割あるが私立病院であろうが公立病院であろうが関係なく使える。また労働者だけでなく扶養家族が健康保険を使う事ができる。診療費無料は魅力だが日本のように診療費を一部負担させればもう少し機能するような気がする。しかし、この国で診療費の一部負担をさせると病院に行けなくなる人が多数出るためそこは国家の支援が必要であろう。

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