なぜ協力隊へ?

協力隊御用達雑誌 クロスロード「協力隊参加=日本社会の本筋から外れる」ってイメージがある。実際、帰国隊員が就職活動をしても協力隊に行った事を前面に打ち出すと失敗する事が多い様だ。日本社会において協力隊活動は評価されないみたいです。 そんな日本社会において役に立たない経歴を何故選んだか。いや〜何故だろう(爆)

なんとかかんとか協力隊とか海外青年協力隊だかの存在はいつ知ったか忘れたが子供の頃から知っていた様な気がする。 この程度の認識だから子供の頃はこの道へ進みたいと思った事は無い。

そんな人間が何故協力隊に興味を持ったか。話は1998年の秋に遡る。私はタイを旅していた。その時が初めての海外一人旅である。 見るものほとんどが日本と異なり海外っていうのも面白い物だ。そんな感想を持っていた時にある一人の日本人と会う。

スコータイ旧市街にて場所はスコタイ新市街のバスターミナル。その人の顔はもう忘れてしまったが丸刈りで眼鏡をかけていたような気がする。 彼はタイに派遣中の協力隊員で祭を見に来ていたらしい。彼と話をしたのはほんの数十分であったが日本と外国の考え方の違いについて聞き日本にいたらわからない事だなと妙に感心したのを覚えている。

しかし、まだこの時も自分が参加したいと全く思わなかった。ただ、運命とは面白いものでタイ北部の街チェンマイでトレッキングに参加した時にたまたまパキスタンから任国外旅行で来ていた協力隊員と同行する事になるのである。

彼女は色白で平安美人を思わせるような風貌の女性であった。この時に任国外旅行やら協力隊の募集職種にシステムエンジニアがある事を初めて知る。俺でも受験できるじゃん。異国に2年間住み仕事をして異文化を感じるなんて滅多にできる経験じゃないな。3年位仕事したら受けてみるか。そう考え帰国して翌年就職。そして3年の月日が流れる。この時に考えた通りに応募し、運か実力かわからないけど合格。現在、協力隊員としてエクアドルに来ている。

こんな経緯で応募したから途上国の発展の為に身を尽くすという気持ちは元々あまり強くない。しかし、ここまで来たのだから協力隊の目的をしっかり果たさねばならぬ。義務を果たさねば権利は主張できない。基本を守り目的意識を持って初心を忘れず自分のできる事をして日本へ帰りたいと思う。

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