ある男の休日

訓練所表札 今日は日曜日である。
日曜日と言えば休みだ。
休みならば外へ行かなくてはならない。

朝食を済ませ市内調査をするため駒ヶ根駅まで歩く。 外は寒い。遠くに見える山々はすっぽりと雪に覆われ 訓練所近くの畑も真っ白だ。 吐く息が白い。道路も所々凍結して危ない。

協力隊通りの標識 協力隊通りをずんずん駅方面へ進んでいく。 青年海外協力隊駒ヶ根訓練所から国道153号までの道を協力隊通りと言う。 道の脇に木製の標識があり、その名前がわかる。 それだけ歓迎されているということか。

歩くこと約30分。 やっと国道に出る。 国道153号線は片側一車線の何の変哲もない道だ。

協力隊通り沿いに店は無いが国道は違う。 ここから駒ヶ根駅までの間にケーヨーD2(ホームセンター)・セブンイレブン(コンビニ)・100円ショップ・スーパーなどがあるのだ! 歩くこと50分。駒ヶ根駅へ着く。

駒ヶ根駅前はこんな感じ 駅前はロータリーになっていてタクシー・バス乗り場。交番。アルパという小さなショッピングセンターなどがある。 アルパの中には食品売り場、ドコモショップ、100円ショップやJICAの展示がある。

昼飯を食べるため訓練所へ向かう。 行きと同じ道を歩くのも芸が無いので帰りは国道ではなく細い道を行くことにする。 どうやら駒ヶ根には庚申塚が多いようだ。 狭い道を歩いていると所々に見つけることができる。

歩いていると雪を被ったかやぶき屋根の建物を見つけた。 背景の青い空と雪山とこの建物を一緒にした風景は私の中の古き良き日本のイメージと重なった。

訓練所で昼飯を食べてこんどは自転車を借りる。 訓練所には貸し自転車があって候補生は無料で借りることができる。 ママチャリからマウンテンバイクまで数種類のなかから選べる。 ただしヘルメット着用が必須なので格好悪いのが難点。

光前寺山門 午後は駒ヶ根の北西にある光前寺へ向かう。
ここは建立が8世紀という歴史のあるお寺だ。
庭園が国名勝に。弁天堂が国重要文化財に指定されている。 光りゴケの自生地として知られ冬以外は見る事ができる。

詳しくはこのページの中の光前寺を見てくれると助かる。

旧竹村家内部 光前寺から少し坂を上ると国重要文化財に指定されている旧竹村家がある。 江戸時代中期に建てられたかやぶき屋根の旧家。 元々名主の家だったので部屋が多い。 もともと市内にあったが今は保存の為移築したそうだ。

入場料200円払って中へ入る。入ってすぐに解説テープが流れ始めた。 客は私一人だけ。どうやら係の人が私の為に流してくれたようだ。 客が多い所では解説テープがタイミング良く最初から聞けないので無視する事が多いのだが ここはじっくり聞く事ができた。感謝。

参考までに駒ヶ根で重要文化財に指定されているのは前記の弁天堂とここだけだ。

駒ヶ根郷土資料館。なかなかモダンな造り。 旧竹村家に隣接して建てられている建物がある。 それは駒ヶ根郷土資料館と言う名前で以前、市役所だった。 中は古い建物だけあり歩くと板床がミシミシ鳴る。 そして駒ヶ根の石仏や遺跡。近代(明治・大正・昭和初期)の道具。動物の標本などが展示されている。 かなり雑多な感じを受ける。 駒ヶ根郷土資料館なら町の名物である養命酒やソースカツ丼の展示があってもよさそうだがそれは無かった。

これが候補生御用達のベルシャインだ! その後、更に上の大沼湖へ行き街へ降りて店をざーっと見る。 駒ヶ根にはベルシャイン(ダイエー)、ダイソー、ツタヤ、カメラのキタムラ、電気屋など様々な店がある。 休みになると候補生がたむろしている。

そして帰りの長い上り坂にブツブツ文句を言いながらこの日は訓練所へ帰ったのであった。

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